ヒルハウスはコーディネーター主導のコーポラティブハウスである。スケルトン•インフィル方式で提供される、コーポラティブハウスと分譲マンションとの間にあるような事業形態でできている。
分譲マンションでは得られない「自由設計」は「私の家」の具現化であるが、同時に「私たちの家」とイメージできるような総体をつくりたい。具体的には共用として扱われる外部空間を積極的に住戸に関わらせることを試みた。下層部は全戸が地階を持つメゾネットであり、地階には窓先空地を兼ねたドライエリアを設けた。3、4階はフラット住戸とメゾネット住戸が混在しているが、おのおのがペントハウスとそこに至る階段を持ち、ルーフテラスも分割して専有使用する計画である。1階のポーチは、そこににじみ出る生活の気配が共用部に街らしい雰囲気を与えてくれると考えている。
